「為せば成る 為さねば成らぬ 何事も 成らぬは人の為さぬなりけり」
これは江戸後期、米沢藩の藩主 上杉鷹山公が家臣に送った言葉です。どなたも一度は聞いたことがあるであろうと思います。
まず、このフレーズを意訳する前に、「為す」と「成る」の漢字の違い、その意味の違いに着目してみます。
「為す」とは、「何かを実現することを目的・目標として、それを成就するために、それを作り上げるために、現状を変え、実践・行動すること」です。
「成る」とは、「目標が実現した状態に至ったこと」となります。
これによって「為せば成る 為さねば成らぬ 何事も 成らぬは人の為さぬなりけり」を意訳するならば、以下のようになります。
「何事も、目標を設定して行動すればその目標は達成される。
目標を意識した行動をしなければ(行動しようがしなかろうが)達成されない。
目標が達成されていないということは、目標を意識した行動をしていないからだ」
常に「どういう状態になりたいか」を意識するマインドを持ち、そのために「行動し続けるべし」と言っているわけです。
また、このフレーズには、さらに元になったフレーズがあるといいます。
「為せば成る、為さねば成らぬ成る業を、成らぬと捨つる人のはかなき」 武田信玄(甲斐武田家第19代当主)
これも同様に、「為す」と「成る」の意味合いを考えて意訳すると以下のようになります。
「何事も、目標を設定して行動すればその目標は達成される。
目標を意識した行動をしなければ(行動しようがしなかろうが)達成されない。
目標さえ設定すればよいものを、どうせできないと最初から諦めてしまうことに、人の弱さがある」
常に「どういう状態になりたいか」を意識する以前に諦めてしまっては、そもそも成れるわけがありません。
まとめますと、
①成りたい姿を心のスクリーンに具体的にイメージする
②それを実現するために、実践・行動をとる
③諦める弱さを捨てさり、行動し続ける
何事も「成るために為す」のである、そのために何が必要かを考え、行動すべきである、ということを教えてくれていました。
生きるにおいて、非常に大切な原理・原則のひとつだと思います。
1日、1週間、1カ月、1年と目標に向かって行動し続けた人とそうでない人とでは雲泥の差が出ます。常に目標を意識した成長し続ける組織でありたい。皆で切磋琢磨しながら高みを目指してまいりましょう。宜しくお願い致します。