【平成27年以降、相続税申告の数が増えております】
平成27年度の税制改正では相続税の基礎控除額が大幅に下がりました。
そのため、死亡した人の数に対する、申告割合は以下のとおりとなりました。
○ 平成26年・・・4.4%
○ 平成27年・・・8.0%
特に東京23区内は地価も高いため、全国平均より高い割合で相続税申告が必要になってきます。
当事務所でも、今までであれば申告が必要なかったお客様も申告が必要なケースが出てまいりました。

【先代所長から言われたこと】
私が大久保会計事務所にお世話になったのは平成10年の時でした。
相続税申告の業務はほとんど先代所長が行っており、事務所に入所してから数年はほとんど触れることがなく、一時期先代所長に「相続税申告も早くマスターしておきたい。いつごろからやれまよいでしょうか。」と相談したことがありました。
その時の答えは「年をとったらそのうち自然とそのような相談もいただけるようになるからあせらなくて良い。」とのことでした。
その時は、漠然といつになったらできるのだろうということだけしか頭になかったのですが、日常の業務もあり、相続税申告についてしばらくは関われずにいました。

【相続税申告業務は税金計算だけではありません】
年も重ね、事務所での経験が増えてきた時に、先代所長の言うとおりお客様から相続のご相談をいただくことになりました。
特に、先代所長がなくなってからはいろいろな形で相続のお仕事のご依頼が増えてきました。
思いましたのは自分自身でも相続を経験したことが大きかったと思います。
私共の相続税申告は単純に税金計算をして、税金が安くなることだけを考えていれば良いかというと決してそれだけではございません。
単純に税金計算すればよいというはなしではなく、故人の気持ちや、残されたご遺族の気持ちを大切に思いながら、遺産分割協議も一緒になってお手伝いしております。
特に故人が残された財産についての思いは必ずあります。故人は残念ながらお話しすることができませんが、今まで生きてきた足跡などをご遺族と共有しながら、最適な相続を検討していきます。
年齢が若いときは白か黒かの様な話しになってしまいがちですが、相続の現場においてはいろいろな複雑なお気持ちを察しながらことを進めていくことが要求されます。先代所長の言うとおり、相続税申告は「年をとったら・・・」の方がよいお仕事ができるのかも知れません。私も今年で45歳。大久保会計にお世話になって19年です。ちょうど良い年になってきたような気がします。